婀娜めく人妻 LILITH リリス 本庄店

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コンシェルジュの囁き

ほぼ日刊“MORIYA300”9号

2021年12月1日(水)

スタッフブログ - もりやん

肥溜め。
最近見かけませんね。
 
昔は池袋の近くにも肥溜めがありました。
 
板橋区の大谷口という街。
東上線の大山駅、中板橋駅。
有楽町線の千川駅、小竹向原駅。
その界隈です。
 
ランドマーク的な建物としては、日大病院、水道タンク(もうありません)、板橋高校、大山ハッピーロードなどがあります。
 
四十年くらい前はまだ野っぱらなんかもたくさんあって、池袋のお膝元にもかかわらず、遊ぶ場所には事欠きませんでした。
 
あるとき、崖の上の何もない原っぱで遊んでいると、昨日までなかったドラム缶が数本置いてあるのに気づきました。
友達と私はそのドラム缶に恐る恐る近づき確かめることに...
蓋は仕舞ってないもよう。
ハエが数匹たかってます。
 
更に近づいて確認すると...
なんと、糞尿ではありませんか!
 
子供のことですから、それはもう恐怖と喜びに沸き立ちました!
大興奮とパニックが同時多発的に起こった感じです。
当然、この糞尿入りドラム缶たちが、肥溜めという固有名詞をもった存在だなんて知りません。
子供たちにとって、ただひたすらにエキサイティングなモノだったのです。
 
それからしばらくの間、学校が終わると一目散で糞尿入りドラム缶を見学しに行きました。
とはいっても子供なものですから、すぐに飽きてしまい、別の興味に気が向いてしまいました。
いつしかその原っぱにも行くことがなくなり、糞尿入りドラム缶は過去のモノとなってしまいました。
 
一年くらい経った頃でしょうか。
突然、糞尿入りドラム缶のことを思い出し、確認しに行きました。
ところがそのドラム缶。
既に跡形もなく、すっかり消え失せてしまっており。
あれがほんとうに糞尿入りドラム缶だったのかどうか。
夢でも見ていたのでは...
などと思ったりもしたのでした。
 
東京式の肥溜め。
今でも忘れられないエピソードのひとつです。
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